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インプラント治療のリスクファクター

インプラント治療を安全に行い、しかも治療後も長期にわたって良好に機能させるためには、治療に入る前に患者の状態を正確に評価し、把握することが重要です。

インプラント治療を行うにあたって、リスクが伴うような状態であれば、治療を適応させるかどうかを慎重に判断する必要があり、状況によっては治療を行なわない場合もあります。

リスクファクターの分類

患者の全身の状態を検査、局所の検査、模型上での検査を行った上で、総合的な評価を下し、リスクとなりそうな要因を見つけ出します。リスク要因は以下の3つの項目に大きく分けられます。

  1. 手術行為に対するリスクファクター
  2. 骨とチタンの結合(オッセオインテグレーション)に対するリスクファクター
  3. 上部構造の製作と安定に対するリスクファクター

の3つです。

手術に対するリスクファクター

手術行為によって合併症が発生するなどのリスク、または手術操作自体ののミスによるリスクがあります。

手術自体に対するリスクファクターとしては全身的なリスクと局所的なリスクがあります。

全体的、局所的それぞれのリスク

全身的なリスクとしては高血圧、心疾患、糖尿病、肝硬変、腎不全、喘息、慢性閉塞性肺疾患、血液疾患、出血性素因、精神疾患があります。

局所的なリスクとしては不良な骨質、骨量不足、喫煙があります。

オッセオインテグレーションの獲得と、維持に対するリスクファクター

オッセオインテグレーションとは、骨とチタンが顕微鏡レベルで軟組織を介さない状態で結合している状態のことです。

手術後に一定期間が経過し、骨自体は治癒しても、インプラントが骨とのオッセオインテグレーションを得られないことがあります。

また一旦オッセオインテグレーションを獲得しても、治療中や治療後、メンテナンス中にオッセオインテグレーションが破壊して、インプラントが脱落してしまうリスクを指します。

即時負荷や早期負荷などの場合は確実なオッセオインテグレーションを得られ難いというリスクがあります。

全体的なリスクと局所的なリスク

全身的なリスクとしては糖尿病、肝硬変、腎不全、骨粗鬆症、膠原病、精神疾患、などの病気や、ビスフォスフォネート系薬剤、ステロイド薬、免疫抑制剤などの服用があります。

局所的なリスクとしては埋入部位への放射線治療、不良な口腔衛生状態、パラファンクション、口腔乾燥、喫煙、クラウンーインプラント長比率、角化粘膜の不足があります。

 上部構造製作と維持に対するリスクファクター

インプラント体の埋入が出来ても、上部構造を製作できないリスクや軟組織の状態で審美的問題が発生するリスクです。

全身的なリスクとしては精神疾患、顎領域の運動麻痺・痙攣があります。

局所的なリスクとしてはバーティカルストップの欠如、アンテリアガイダンスの欠如、垂直的顎間距離の不足、粘膜の厚みが薄い場合、患者さんの審美に対する要求度が極度に高い場合、パラファンクションがある場合、唇の位置が高い場合、顎関節症の症状がある場合などがあります。

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