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メリットその4・費用が抑えられる

お口全体がボロボロになっている方にとって従来のインプラント治療、オールオン4治療、入れ歯、それぞれの治療を選択された場合の費用や機能を比較してみましょう。

費用比較

費用(片顎) 手術負担 歯が入るまで 機能性 審美性 長期の安定
オールオン4 約230万円 インプラントを4~6本以上埋入 手術当日 ほぼ天然歯と同等に噛める 天然歯に近い 10年で90%以上の生存率
従来のインプラント 約360万円 インプラントを8本以上埋入。骨造成が必要な場合も。 手術から6年以上先、もしくは入れ歯 ほぼ天然歯と同等に噛める 歯肉周辺で不自然な構造体が露出しやすい 10年で90%以上の生存率
インプラントオーバーデンチャー 約100万円 ※ただし、修理費用負担に注意 インプラントを最低2本埋入 手術から3カ月以上先、もしくは入れ歯 構造による 天然歯に近い 修理が頻繁。初期費用は安いが、後で修理費用がかさむ。
健康保険の総入れ歯 22,000円~
※3割負担の場合
基本的に無し 治療から1~2カ月後、もしくは仮の義歯 天然歯の1/3しか噛めない 天然歯に近い 安定が困難。修理を重ねて使う場合が多い
費用(片顎) オールオン4 約230万円 従来のインプラント 約360万円 インプラントオーバーデンチャー 約100万円 ※ただし、修理費用負担に注意 健康保険の総入れ歯 22,000円~
※3割負担の場合
手術負担 オールオン4 インプラントを4~6本以上埋入 従来のインプラント インプラントを8本以上埋入。骨造成が必要な場合も。 インプラントオーバーデンチャー インプラントを最低2本埋入 健康保険の総入れ歯 基本的に無し
歯が入るまで オールオン4 手術当日 従来のインプラント 手術から6年以上先、もしくは入れ歯 インプラントオーバーデンチャー 手術から3カ月以上先、もしくは入れ歯 健康保険の総入れ歯 治療から1~2カ月後、もしくは仮の義歯
機能性 オールオン4 ほぼ天然歯と同等に噛める 従来のインプラント ほぼ天然歯と同等に噛める インプラントオーバーデンチャー 構造による 健康保険の総入れ歯 天然歯の1/3しか噛めない
審美性 オールオン4 天然歯に近い 従来のインプラント 歯肉周辺で不自然な構造体が露出しやすい インプラントオーバーデンチャー 天然歯に近い 健康保険の総入れ歯 天然歯に近い
長期の安定 オールオン4 10年で90%以上の生存率 従来のインプラント 10年で90%以上の生存率 インプラントオーバーデンチャー 修理が頻繁。初期費用は安いが、後で修理費用がかさむ。 健康保険の総入れ歯 安定が困難。修理を重ねて使う場合が多い

どのような治療を選んでも、メリット・デメリットはあります。費用面はネックとなりますが、一番大切なのは、治療を受けることでしっかりと食べ物を噛めるようになること。噛むことの効果は高く、肥満予防や全身の体力を向上させる働きが期待できます。信頼できる歯医者さんに相談して、ご自身に合った適切な治療を受けましょう。

各治療法のメリットとデメリットまとめ

オールオン4はメリットが多いものの、初期費用がネックに

オールオン4のメリットは圧倒的です。但し、初期費用が比較的高額になります。医療費控除や、医療費の分割などのサービスを賢く利用しましょう。

オールオン4は上下の顎に行うと、500万円を超える費用負担が必要になることも珍しくありません。それでも、従来のインプラントで同様の快適性を得ようとすると、もっと費用がかかります。

医療費控除を上手に使う

このような高額医療について、医療費控除という、税金の優遇措置をご存知でしょうか。所得に応じて控除額が決められており、90万円ほどの還付が受けられる方もみえます。医療費控除について意外と知られていない下記の特徴をぜひ押さえておきましょう。

家族の医療費も対象となる

控除額は所得の多い方ほど多くなります。最高額の控除を受けるためには、家族内で最も所得の高い方の確定申告で行うと良いでしょう。医療費控除を上手に使い、入れ歯でずっと困っている親御様にオールオン4治療をプレゼントされる方もいます。

交通費も対象となる

医療機関に通院するために、公共交通機関を利用した場合、その交通費も医療費控除の対象として認められる場合があります。ただし、自家用車や、そのガソリン代、駐車場代は認められませんので、ご注意ください。

分割払いなど、柔軟な支払い方法を

自由診療の支払い方法は、保険診療とは違い、医療機関ごとに異なります。高額だからと諦めず、分割支払いなど、支払い方法について一度担当医とご相談されると良いでしょう。

オールオン4はこんな方に最適

インプラントオーバーデンチャーに注意

インプラントオーバーデンチャーを選択する際は、担当医とよく相談しましょう。残念ながら、インプラントオーバーデンチャーを「値段の安い妥協プラン」として選択される歯科医師や患者さんがいます。しかし、これには注意が必要です。インプラントオーバーデンチャーは、従来の入れ歯と比較して、噛む機能の向上が認められており、当初の外科治療の負担も少ないことから、有用な治療方法の一つであることは間違いありません。

しかし、同時に、後の修理やインプラントそのもののトラブルが多く、後に治療費が嵩む治療法であることでも有名です。「インプラントオーバーデンチャーは壊れやすいし、後にもお金がかかる。」その特徴をご納得の上で選択されることが大切です。特徴を理解せずに、初期費用の安さだけを判断理由に治療してしまい、後から修理やお金のトラブルになる方が多い治療法でもあります。

総入れ歯は安いが、噛む能力が劣る

総入れ歯は健康保険を適用することで、手頃な価格で治療を行なうことができます。また、入れ歯でも健康保険の効かない、より材料などにこだわった自由診療の入れ歯も存在します。

一般的に、入れ歯は柔らかい粘膜の上に乗っていますので、硬い骨とダイレクトに結合しているインプラントと比較して、噛む力は1/3しかないと言われています。また、あご骨は経年的に吸収が進みます。あご骨の形が変化すると、当初ピッタリとくっついていた入れ歯が外れやすくなります。外れやすくなった入れ歯は粘膜へ対する力のかかり方が不均一になり、痛みを生じやすくなるので修理が必要です。次第に修理の回数が増え、最終的には新品を作り直すことになります。作り直しを繰り返すうちに、骨はさらに減っていきます。骨が減れば減るほど、ぴったりと吸着する義歯の製作は困難になり、新品であっても外れやすくなっていきます。入れ歯とインプラントを用いた治療は、得られる機能が圧倒的に違うので、一概に比較することは困難です。

保険の総入れ歯治療はこんな方に最適

従来のインプラント治療は部分的な治療に向いている

健康な歯が多く、わずかな歯の治療が必要な方の場合、わざわざ健康な歯をたくさん抜いてまでオールオン4を行うケースは多くありません。このような方は、問題のある局所に対して、部分的な従来のインプラント治療を選択されることが一般的です。

一方で、ほとんどの歯を失っている方や、一見歯がたくさん残っているようで、実はひどい歯周病であったり、虫歯であったりと、結局残すことが難しい歯ばかりのような方にとって、部分的にインプラントを行うことは、よく考えた方が良いかもしれません。

治療費が高額になる

従来のインプラント治療では、多くの場合、1本の歯の欠損につき、1本のインプラントを用います。一部ブリッジで埋入を避けたとしても、全体の治療を行おうと思うと、オールオン4と比較してインプラント本数が1.5~2倍にはなりますので、費用も自ずと高額になっていきます。また、状態の悪い歯をなんとか残しても、後に結局治療が必要になることもあります。その際にまた大きな出費があることも考えておかねばなりません。歯を残すことは大切です。しかし、歯周病でグラグラの歯数本を無理やり残して、わざわざ部分的にインプラントをすることが、本当に患者さんの生活・経済・価値観にとって良いことなのか。担当医とよくご相談され、納得された上で、治療をご選択ください。

保険の入れ歯より外観が悪い結果になることも

歯を失った部位は同時に顎骨の吸収も始まります。顎骨が吸収していくと、歯肉も退縮します。あちこちの歯を順番に失っている方は、部分ごとに顎骨の吸収の程度も様々で、結果的に凸凹な歯肉の形態をしています。

歯の残っている所は歯肉が高い位置にありますが、歯のない所は大きく陥没している。そのような方が一般的です。歯を失っている方は、一度鏡をご確認いただけるとよくわかると思います。部分的にインプラントを行う場合、基本的に今の歯肉の凸凹の高さは変えられないとお考えください。つまり、装着される歯の長さは、歯肉の凸凹に影響され、長くなったり、短くなったりと、部位によって不揃いになります。このような凸凹を少しでも解消するために「骨造成治療」という治療が存在しますが、効果は限局的なものです。保険の入れ歯やオールオン4であれば、ピンク色の歯肉部分も人工材料で作るので、外観は最も良い結果が得られます。人工材料の歯肉は、当然ですが、歯周病にはならないので将来も形態、美しさの安定が保てます。

従来のインプラント治療はこんな方に最適

自分の歯の状態に近いオールオン4の症例は?